Room to Read JAPANのRoom to Read サポーターズナイト 企業CSRとカンボジア女子教育プログラム報告に行って来ました。
Room to Read は「子どもの教育が世界を変える」の信念のもと、識字教育と女子教育のプログラムを提供しているNGO団体で、年に一回プログラム修了生からの報告会を行なっているそうです。
現地に建設された図書館の映像や現地語で書かれた絵本を見せていただいたことはあるのですがプログラムを修了された方のお話を聞いたことはなかったのです。
この時間だと間に合うかな?と悩んだのですが思いきって行ってみて良かったです!
今年話してくれたのはカンボジアの女子教育プログラム卒業生ヨウレンさん
カンボジアはポルポト時代の大虐殺で知識層が軒並みいなくなってしまったので小学校に比べると高校や大学の数が極端に少ない。(教えられる教職員が少ない)
そのうえ先生も副業しないと食べていけないほど国が貧しいので、小学校で教育を終える人が多く、まして女の子だと家の近くの小学校はまだしも、家から遠い上の学校なんて親が心配して行かせたがらない。
そういう環境の中、奨学金を得て、農業を学びたい、自分の得たチャンスを皆の為に還元したい、とタイの大学への留学も決まったヨウレンさんは7年前まで人前で話すことも出来なかったそうで。
それが初めて訪れた異国である日本で、外国人の前で英語でスピーチをしているのだから教育は人を変えるのですね。
質問時間の時
「自尊心の弱さから古い価値観に負けてしまうことがある。」
という言葉が出たけれど、学ぶことは自己肯定感を与え、自尊心を高め、そのことが更なる挑戦への力になる、という良いサイクルも回すのですね。
最後の質問として
「日本でも女の子は勉強しなくてもいい、という古い価値観を持った人がいるけれど、豊かとは言えないなかでカンボジアでは、その価値観にどのように向き合っているのでしょう?」
という問いが出ました。
「それは難しい質問です。日本とカンボジアでは『勉強しなくてもいい』という価値観への意味合いも異なります。
クメールルージュの時代、教育を受けた人々が殺されました。だからカンボジアでは、教育を受けると命に関わるという考えがあります」
佐藤初女さんの本で
「カンボジアに行った時、老人を珍しがって子供達がどこに行っても親切にしてくれた」
という言葉がありました。
おばあちゃん、おじいちゃんになれないまま死んだ人がカンボジアでは大勢いるのです。
だからカンボジアでは教育を死と結びつける人がいることは何の不思議もないのです。
質問に対する最後の言葉はこれでした。
「でも、その考えを変えるのもまた教育です」