火曜日の思索メモ

思ったこと、考えたことの記録です。

ホメオパシーは信仰ですね。

この頃、またホメオパシーという言葉や広告を見かけるようになりまして。このせいで子供が亡くなっても、まだ信じる人がいるのかと思うと虚しい気持ちになりますね。

まあ、亡くなったのは子供だけじゃないけれど、亡くなった赤ちゃんの場合ご両親は信じていなかったというところがなあ。

自分の子供に必要なものが与えられていると思っていたら、与えられていたのは頭蓋内出血を防ぐために新生児には必要なビタミンKでなく、ホメオパシーのメレディだった、とう親からしたらホラー以外のなにものでもない展開ですしねえ。

必須ビタミンの代わりに砂糖玉が与えられていた、なんてことがなかったら子供は硬膜下血腫で死ななかったわけだし。

(赤ちゃんが亡くなった後、「必要のないビタミンなのにメーカーが金儲けの為に必須ビタミンだと言っている」と主張しているホメオパスがいることを知って、製造メーカー勤務の人が

「あんなの、小ロット過ぎて儲からないから会社としては生産中止にした方が効率がいいんだ!ないと困る人がいるから社会的責任だけで生産しているのに!」

 とキレているのをネットで見たなあ。あの事件の後、学術団体から助産師会まで

ホメオパシーは治療としては有効性がないことが科学的に証明されている」

 と声明を出していたから、あの後しばらくは地味に活動していたようだけど、こう広告が出るということは、また信じたい人が増えているのかしら?

偽薬としての効果を期待して使い方を学びたい、というのなら理解できなくもないけれど、偽薬は投与された人が「これは薬ではない」と知っていたら効かない筈だけどな?

昔、戦争体験者の方とお話している時に

「何故、戦争が繰り返し起こるか分かる?人は忘れちゃうからだよ。戦争が終わると『ああ、嫌だ。もうこんなことはこりごりだ』そう思うの。でも人ってそれを忘れちゃうの。」

「時間が経って、戦争の記憶が薄れていき、『ああ、嫌だ。もうこんなことはこりごりだ』そう思った人達が死に、覚えている人がいなくなる。そうするとね、また戦争が起こるの。歴史ってのは、そういうことの繰り返し」

 そう言われたことがあるのですが、ホメオパシーを見てると、なるほどな、と思いますね。

 

まあ、砂糖玉だし、仕入れ値は安そうだし、薬事法にひっかからないで医者の真似事はできるし、と売る方からすれば商売として美味しくてやめられないのでしょうね。