火曜日の思索メモ

思ったこと、考えたことの記録です。

公的年金は絶望するほどのものではありません。

昨夜はサムライズ勉強会の「居酒屋ねんきんスピンオフ企画・鼎談「公的年金保険、真実のメドレー♪」だったのですが、あのね〜皆さん鼎談というと会話という印象があるから、普通の講義よりも分かりやすいだろうという印象があるけれど、深い知識がある人同士の会話は話している側が聞いている側のことを考えて、いかに分かり易く伝えるか工夫を凝らしていても、ついていくのに必死になりますからね!という内容でした。

あれだけガッツリ資料を用意してもらって、公的年金について分かりやすく説明してもらっても、人に「どういう内容だったの?」と聞かれると

「え〜と、もらった資料を前に復習して、どういうことを習ったか整理してから返事するから、もう少し待ってね」

 と答えたくなる内容で。ええ、「自分が分かる」と「人に説明する」は別ものなんですよ。人に説明する為にはもう少し深く勉強しないと無理だわ。

いただいた資料冒頭に「FPなどの専門家も『年金制度をわかりやすく伝えるのは難しい』と思われているかもしれません」と書かれていたのがよく分かる。

 

この勉強会、「多くの方は公的年金保険に対して『無知』というより『間違えた信念』を持っているのではないか?」「人は何故公的年金に対して『間違えた信念』を持つのか?」「その『間違えた信念』からどう解放されるのか?」がテーマだったのですが、昨日の鼎談を聞くと、いや、これ人が公的年金について間違った印象を持つよね、と納得してしまう。

 公的年金の仕組みについて伝える報道記事が「公的年金の仕組みや目的を理解してないだろう!」と知識ある人にツッコミを入れられるレベルのものが繰り返し出てきて、そういう記事を年金について漠然とした不安を持っている人が読んで、「これからどうしよう?」と考えるのだから、誤解と間違った信念が生まれても当然ですよね。

 

 公的年金制度の目的や仕組みをよく理解している人が、分かりやすい資料を元に

「これは、こういうことを目的として制度改革しようとしているんですよ」

 と説明してくれて、ようやく「なるほど、なるほど、そういうことか(後で復習しよう)」となるのに、よく分かっていない人が間違った信念に基づいて伝える説明を読んで考えるのですから。

 

 だって年金に「所得再分配機能がある」なんて話聞いたことがなかったでしょう?公的年金制度に対する無知や誤解を解いて、正しく目的や仕組みを理解するのは難しいけれど、「公的年金大好きテスト 10の質問」のうち、せめて3つくらいは一般常識として誰もが答えられるようになっていないと拙いのでしょうね。

 年金についても自分達の選択や努力によって変えることはできると分かれば気分が違うし。漠然として不安よりも、何が怖いのかハッキリしている不安の方が自分が何をすればいいのか対処法を見つけやすいだけ怖さが減りますしねえ。

 知識って、やっぱり自分を守る為にありますね。