火曜日の思索メモ

思ったこと、考えたことの記録です。

裁判所、琉球遺骨返還請求棄却

ゴールデンカムイ」の実写化される話が発表されたけれど、原作ファンの声がブーイングばかりなのがよく分かる判決でしたね。

www3.nhk.or.jp

ブーイングの理由の一つが「製作側がアイヌ文化を雑に扱って炎上するのでは?」「原作ほどのアイヌ文化への調査とリスペクトがちゃんとできるの?」でしたけれど、今回の判決を見たらそういう不安が出るのが納得しますね。


司法の場ですら、琉球文化軽視ですもの。今でも戦没者の遺骨収集の旅が行われるくらい日本人は遺骨への畏敬が大きいけど、沖縄は更に大きいですものね。
あそこは祖霊信仰の地だから「勝手に持ち出されたご先祖様の骨」が返ってこなかったら、怒るわ。

mainichi.jp

裁判所が返還要求を棄却した琉球遺骨返還裁判の件ですが、これアイヌの人達の遺骨が勝手に持ち出されたのと同じ理由で墓から持ち出されているのですよね。
琉球アイヌ原日本人論」という説があって、琉球人とアイヌが元々の日本人であって、それが大陸から渡ってきた人達の勢力に押し出されて、どんどん北と南に後退していったという説ですね。
この説の研究の為に、京大や北大は研究材料として遺骨が欲しかったのですよね。
だから遺族の意向を無視して勝手に持っていってしまったの。
帝国大学時代だと、アイヌや沖縄の遺族の言葉より帝国大学教授の意向の方がはるかに強かったのですね。
で、勝手に持っていかれた遺族としては
「うちのご先祖様の骨返せ!墓に戻せ!」
 となるわけですよ。同様なことは世界あちこちで起こっていて、北大の方はアイヌの方々への訴えを受け入れて、遺骨を返したけど(雑な返し方をしたので問題も起きているけれど)、京大への返還請求を裁判所は棄却したのですね。
 ダイバーシティだ、多様性だ、と口にするわりには、こういうところに国の本音が現れますね。(´-ω-`)
それにしても琉球遺骨返還請求棄却裁判と中川翔子さんが内閣府の研究会で識者が提案した「『壁ドン』教育」について、「すごく気持ち悪い」「犯罪スレスレ」という記事がほぼ同じ日に記事になるって凄く象徴的。

国や大学って、自分達の目的の為なら「すごく気持ち悪い」「犯罪スレスレ」と思われることを自覚なしに提案や行動してしまうことがありますね。(´-ω-`)