「イギリスには妊婦や子供のいる家族が4階以上の部屋に住むことが法律で禁止されている」という話をお聞きしました。
「高層階ほど流産や多動児の割合が高くなるので、イギリスではそう規定しているが、アメリカは経済優先なので、そういう規定はない。日本もアメリカのそういう姿勢を見習っている。
アメリカよりも欧州の方が命と向き合う姿勢が強い」
というお話でした。経済効率よりも良い製品を作ることを重視している方のお話なので、その時は素直に聞いていましたが、後になってふと思いました。
「あれ?この間読んだイギリス貧困層出身の方が書いたコラム。あれ、子供の頃住んでいたのは貧困層向け高層マンションだって書いてなかったけ?」
気になって調べてみたら、やっぱりそういう法律はないようですね。話してくれた方も欧州の法律に詳しいとは思えないから、その方も人から聞いた話を素直に信じてそう伝えたのでしょうね。
誠実なものづくりをする方だし、悪意も人をたばかろうという気持ちもかけらもなかったのでしょうけど、人が自分の信じたいことを素直に信じる傾向があるし、間違わない人はいない。
どんなに良い人の言葉であっても「本当かな?そうかな?」という冷静に判断する視点を捨てないことは大事でしょうね。