火曜日の思索メモ

思ったこと、考えたことの記録です。

今年の大河が描いたベルリン五輪

いやあ、ほんと今年の大河は攻める、攻める。・:*+.\*1/.:+
ここまで史実に忠実だと、そりゃ大河観て気持ち良くなりたいおっさんには受けが悪いわ。
何度も同じことを書いてますが、視聴率悪いのには納得してます。
ここまで都合の悪いこと直球で描いていれば見たくない人もいますよね。

ベルリン五輪日本選手団は特別扱いという名目で隔離されてるし。ユダヤ人のヤーコプ君、引きっつた顔で「ハイルヒトラー」と唱えるし。

オリンピアやっぱりでたなあ。プロパガンダのお手本として必ずでるものねえ。映像美として優れているからこその危うさ。
ナチスはビジュアルとしてカッコいいのですよね。カッコよく人の心を掴むことを目指したのだから。
そこが分かってないと「ナチスの軍服をカッコいいと言うなんて」と無駄な怒り方をしてしまう。(どうでもいいことだけど、オウムってどうしてあんなダサいビジュアルで信者を掴んだのかしら?オウムの踊りって罰ゲーム並みにカッコ悪いですよねえ)

レニ・リーフェンシュタールは出るだろうな、と思ったけど、孫基禎と南昇竜出すとは思いませんでした。
今の世相だと見当違いのことを言って怒りそうな人が出そうだもの。

孫基禎と南昇竜は、優勝した選手の国歌が歌われ国旗が掲揚されることを知らなかった、ということを出した時は思わず拍手しました。
このエピソードだすか。優勝したら、どの旗をあげられると思っていたのか。当時の二人の国籍はどこだったのか。
そういうことをしっかり描くのだものなあ。おまけに播磨屋さんが
「日本人だろうが朝鮮人だろうがアメリカ人だろうがドイツ人だろうが俺の作った足袋を履いて走った選手はちゃんと応援するし、勝ったらうれしい」
ベルリン五輪とは逆のことを言っているし。

内容がここまで攻めてると「視聴率が〜」とまた報道するのはどこかな?と思いながら見てます。判断基準が数字しかないと数字に固執するのでしょうね。

*1: °ω°